情報処理安全確保支援士

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情報処理安全確保支援士とは

情報セキュリティに関する知識・技能を有し、経営層を支援するセキュリティコンサルタントであり、国家資格です。
サイバーセキュリティに関する専門的な知識や技能を活用して企業を支援し、また、サイバーセキュリティ対策の調査、分析、評価を行い、指導やコンサルティングを行います。
情報処理安全確保支援士試験は情報セキュリティスペシャリスト試験の後継として、2017年(平成29年)に開始されました。

情報処理安全確保支援士の就職先・活躍の場は、企業の管理部門、企業の情報システム部、コンサルティング会社などとなります。

情報処理推進機構(IPA) 情報セキュリティマネジメント試験
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sc.html

情報セキュリティマネジメント試験と情報処理安全確保支援士試験の違い

両試験とも情報処理推進機構(IPA)により実施され、情報セキュリティの知識が問われますが、難易度が異なる試験となります。
情報セキュリティマネジメント試験は基礎的な知識が問われ、情報処理安全確保支援士試験はより高度な知識が問われます。

情報処理安全確保支援士試験合格のメリット

企業へのサイバー攻撃が増加してる昨今で、サイバーセキュリティに関する専門的な知識や技能を有している情報処理安全確保支援士はさらに必要とされていきます。
また、情報処理安全確保支援士試験の合格により弁理士試験の選択科目の科目免除の対象となります。

特許庁 弁理士試験の選択科目が免除される情報処理技術者試験合格者の試験区分
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/document/ronbun-menjo-shikaku/01.pdf

業務と役割

独立かつ専門的な立場で、情報システムや組込みシステムを監査する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導します。

(1)情報システムや組込みシステム及びそれらの企画・開発・運用・利用・保守などに関する幅広く深い知識に基づいて、情報システムや組込みシステムにまつわるリスクを分析し、必要なコントロールを点検・評価する。
(2)情報システムや組込みシステムにまつわるコントロールを点検・評価・検証することによって、保証を与え、又は改善のための助言を行い、組織体の目標達成に寄与する、又は利害関係者に対する説明責任を果たす。
(3)(2)を実践するための監査計画を立案し、監査を実施する。また、監査結果をトップマネジメント及び関係者に報告し、フォローアップする。

情報処理安全確保支援士になるには

情報処理安全確保支援士試験の合格後にIPAへ登録申請を行うことによりなることができます。
登録した情報処理安全確保支援士は登録セキスペの略称で呼ばれています。

情報処理安全確保支援士試験の受験資格

受験、応募資格の制限はありません。

情報処理安全確保支援士試験の日程

試験は年2回開催され、例年、春期試験として4月の第3日曜日に実施され、秋期試験として10月の第2日曜日に実施されます。

願書申込 1月中旬~ 1月下旬まで
試験(午前・午後試験) 4月の第3日曜日
願書申込 7月中旬~ 7月下旬まで
試験(午前・午後試験) 10月の第2日曜日

情報処理安全確保支援士試験の試験科目

午前Ⅰ
多肢選択式(四肢択一)
・テクノロジー系
・マネジメント系
・ストラテジ系
午前Ⅱ
多肢選択式(四肢択一)
データベース
・ネットワーク
・セキュリティ
・システム開発技術
・ソフトウェア開発管理技術
・サービスマネジメント
・システム監査
午後Ⅰ・Ⅱ
記述式・論述式
情報セキュリティマネジメントの推進又は支援に関すること
情報システムの企画・設計・開発・運用におけるセキュリティ確保の推進又は支援に関すること
情報及び情報システムの利用におけるセキュリティ対策の適用の推進又は支援に関すること
情報セキュリティインシデント管理の推進又は支援に関すること

ネットワークスペシャリスト試験の午前Ⅰ試験には免除制度があり、以下の条件のうち、いずれかを満たすと以降2年間にわたって午前Ⅰ試験が免除されます。

・応用情報技術者試験の合格者
・高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の合格者
・高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点を獲得した人

情報処理安全確保支援士試験の合格率

ITストラテジスト試験は情報処理技術者試験で最高難度のレベル4に分類され、合格率は20%前後となっています。

情報処理安全確保支援士試験に合格するには

独学で合格することは可能ですが、資格学校を利用した方が効率が良いでしょう。
応用情報技術者試験の合格により、午前Ⅰ試験が免除されるため、試験の労力が軽減されます。
応用情報技術者試験の合格後にチャレンジするのも良いと思います。

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