土地家屋調査士
[目次]
土地家屋調査士とは
不動産の物理的現況・建物の表示に係わる不動産登記の専門家です。
土地の大きさ、かたちに関しては「境界標」を用いて正しく測量・調査をし、登記をします。
境界標とは、土地の範囲を明確にするため設置され、表面が赤に塗られ、十字が刻まれた杭などのことです。
土地家屋調査士の就職・活躍の場は、土地家屋調査士法人法人・土地家屋調査士事務所、測量事務所、建設会社です。
日本土地家屋調査士会連合会 土地家屋調査士とは
https://www.chosashi.or.jp/investigator/about/
土地家屋調査士や測量士、司法書士との違い
測量士は、土地家屋調査士と同様に土地の測量・データ整理を行いますが、境界立会いや法務局への登記申請を行うことが出来ません。
司法書士も同じく不動産登記を行いますが、司法書士の不動産登記は権利義務(所有権)に関する不動産である土地・建物の登記を行います。
不動産登記には、司法書士が行う権利(所有権)に関する不動産登記、土地家屋調査士が行う不動産の物理的現況・建物の表示に係わる不動産登記があります。
土地家屋調査士は、物理的現況・建物の表示に係わる不動産登記を行うため、司法書士と土地家屋調査士は、不動産に係わる権利の保全に大いに関連があります。
ですので、司法書士と土地家屋調査士のダブルライセンスで活躍している方は少なくありません。
土地家屋調査士の主な業務
・不動産の表示に関する登記につき必要な土地又は家屋に関する調査及び測量をすること
・不動産の表示に関する登記の申請手続について代理すること
・不動産の表示に関する登記に関する審査請求の手続について代理すること
・筆界特定の手続について代理すること
・土地の筆界が明らかでないことを原因とする民事に関する紛争に係る民間紛争解決手続について代理すること
法務省 土地家屋調査士の業務
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji117.html
土地家屋調査士になるには
土地家屋調査士試験に合格し、日本土地家屋調査士会連合会の土地家屋調査士名簿に登録をすることでなることができます。
実務経験の条件はありません。
土地家屋調査士試験の受験資格
制限はなく、どなたでも受験できます。
土地家屋調査士試験の日程
土地家屋調査士試験は、例年10月第3週の日曜日に実施され、筆記試験合格後の口述試験は1月中旬に行われます。
願書配布・受付は、7月下旬~8月中旬 各都道府県(地方)法務局で配布・受付が行われます。
土地家屋調査士試験の試験科目
【筆記試験 午前の部】
平面測量10問/作図1問
【筆記試験 午後の部】
[択一]不動産登記法・民法他から20問
[書式]土地・建物から各1問
【口述試験】
1人15分程度の面接方式による試験
試験は午前の部と午後の部に分かれ、午前の部は、測量士、測量士補、一級建築士、二級建築士となる資格を有する者であれば免除を受けることができます。
午前の部の記述式試験は、高度な測量技術に関する知識が求められるため、多くの受験生は、午前の部の免除を受け、合格者の多くが免除者です。
午前の部の免除を受けるための資格要件の中では、「測量士補となる資格を有する者」が最も取得しやすいです。
5月に測量士補試験を受験し、7月に合格したなら、その年の10月の土地家屋調査士試験の午前の部の免除を受けるのが合格への最短ルートと言われています。
日本土地家屋調査士会連合会 土地家屋調査士試験について
https://www.chosashi.or.jp/investigator/applicant/
土地家屋調査士試験の難易度と勉強時間
土地家屋調査士試験の難易度は高く合格率は8~10%で、合格に必要な勉強時間は一般的に1000時間と言われています。
土地家屋調査士試験に合格するには
独学では難しいため、資格学校を利用する方が多いです。
通学、通信などの受講方法がありますが、好みの学習法に合わせると良いでしょう。
また、上述の通り、筆記試験で午前の部の免除を受けた方が合格への近道となります。
資格スクールの紹介
・東京法経学院
・早稲田法科専門学院
・LEC東京リーガルマインド
・アガルートアカデミー
・日建学院