全国通訳案内士

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全国通訳案内士とは

別名、通訳ガイドとも呼ばれ、訪日外国人を日本各地へ案内し、文化や伝統、生活習慣などを外国語を使って紹介するという専門職であり、国家資格です。

2018年1月から通訳案内士は業務独占資格ではなくなり、名称独占資格となり、有資格者以外でも報酬をもらい通訳ガイドができるようになりました。

全国通訳案内士取得による就職先・活躍の場は、フリーランスとしての通訳ガイド、観光業、通訳・翻訳業などです。

※全国通訳案内士の扱う外国語は英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、中国語などありますが、当記事では、英語を前提に説明しています

日本観光通訳協会 通訳案内士とは
https://www.jga21c.or.jp/guide_intro.html

通訳者と全国通訳案内士の違い

通訳を専門職とする通訳者は、異なる言語を話す人の間に立ち、双方の言葉を翻訳してそれぞれの相手方に忠実に伝え、基本的に自己の考えや意見を述べることはありません。
一方、全国通訳案内士(通訳ガイド)は、自分で言うべきことを考えなくてはならないという点で大きな違いがあります。

全国通訳案内士取得のメリット

全国通訳案内士試験は、高い英語力に加え、歴史や地理の知識、時事問題等が問われ、試験合格者は、それらの知識があると客観的に証明され、評価されます。
全国通訳案内士として、観光で訪れる施設で、無料で入ることができなど、優遇を受けることができます。

全国通訳案内士になるには

試験(国際観光振興機構が実施)に合格し、都道府県知事の登録を受けることでなることができます。

国土交通省 通訳案内士になるには
https://www.mlit.go.jp/about/file000051.html

全国通訳案内士試験の受験資格

年齢、性別、学歴その他の制限はありません。

全国通訳案内士試験の日程

全国通訳案内士試験は、毎年5月に出願受付、8月中旬に一次試験、12月上旬に二次試験が実施されます。

出願受付 5月
一次試験 8月中旬
二次試験 12月上旬

全国通訳案内士試験の試験科目

【一次試験(筆記)】
・外国語
・日本地理
・日本歴史
・一般常識
・通訳案内の実務

【二次試験(口述)】
・通訳案内の現場で必要となる知識などに関する外国語訳と、全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑
・プレゼンテーション問題

筆記試験の一部科目については、科目免除制度が下記の通りあり、特定の資格・検定試験に合格している場合、免除申請ができます。

英語(外国語) 英検1級、TOEIC L&R 900点以上、TOEIC Speaking Test 160点以上、TOEIC Writing Test 170点以上のいずれか
日本地理 総合・国内旅行業務取扱管理者、一般・国内旅行業務取扱主任者、一般・国内旅行業務取扱主任者認定証保有者のいずれか
日本歴史 歴史能力検定日本史1級・2級、大学入学共通テスト(大学入試センター試験)「日本史B」60点以上のいずれか
一般常識 大学入学共通テスト(大学入試センター試験)「現代社会」80点以上
※大学入学共通テスト(大学入試センター試験)については、試験日から5年以内に取得した得点が対象

前年度の試験で合格した筆記試験科目は免除申請が可能です。
ただし、免除申請ができるのは翌年度の試験のみとなります。

全国通訳案内士試験の合確率

全国通訳案内士試験の難易度は高く合格率は総合10%前後です。

全国通訳案内士試験に合格するには

独学でも全国通訳案内士試験に合格は可能ですが、専門のスクールを利用した方が効率が良いです。

専門のスクールの紹介

ESDIC英語能力開発アカデミー
CEL英語ソリューションズ
True Japan School
富士通訳ガイドアカデミー