不動産鑑定士

[目次]

不動産鑑定士とは

不動産鑑定士とは、不動産評価に関する専門家で、不動産関連で最高峰の資格と言われています。
不動産鑑定士は、賃貸物件の賃料、相続税評価、固定資産税評価などに関する適切な不動産の鑑定評価を行い、路線価の鑑定評価も行います。

路線価とは、国税庁により毎年1月1日を評価時点として、毎年7月1日に発表される価格で、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことです。
路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用いられ、相続税・贈与税の税額計算では主に路線価を使用して税額が算出されます。

不動産鑑定士の就職先・活躍の場は、不動産鑑定士事務所、不動産会社、金融機関、コンサルティング会社です。

日本不動産鑑定士協会連合会 不動産鑑定士とは?
https://www.fudousan-kanteishi.or.jp/kanteishi/

不動産鑑定士と宅建士の違い

不動産鑑定士と宅建士のダブルライセンスで活躍される方がいますが、不動産鑑定士と宅建士の違いは、専門性と独占業務に違いがあります。
不動産という同じ目的物を取扱いますが、不動産鑑定士は不動産評価を専門とし、独占業務は不動産の鑑定評価です。
宅建士は不動産取引を専門とし、重要事項の説明、35条書面(重要事項書面)への記名、37条書面への記名です。

不動産鑑定士の主な業務

・不動産鑑定評価
・不動産に係わるコンサルティング
・調査、分析
・国際評価(海外物件の評価)

不動産鑑定士になるには

試験に合格し実務修習を修了した上で、登録を受ける必要があります。
実務修習は講義、基本演習、実地演習の3単元で構成されており、1年コース、2年コースの2種類から選択することができます。
国土交通大臣の修了の確認を受けたものが不動産鑑定士として登録することができます。

不動産鑑定士試験の受験資格

年齢や学歴に関係なく、誰でも受験ができます。

不動産鑑定士試験の日程

不動産鑑定士試験は、短答式、論文式の2段階の選抜方式で実施されます。

願書配布・受付 2月中旬~3月上旬
短答式試験 5月中旬の日曜日
論文式試験 8月上旬の日曜日を含む土・日・月の連続する3日間

不動産鑑定士の試験科目

【短答式試験】
・不動産に関する行政法規
・不動産の鑑定評価に関する理論

【論文式試験】
・民法
・経済学
・会計学
・不動産の鑑定評価に関する理論
・不動産の鑑定評価に関する理論
・不動産の鑑定評価に関する理論(演習)

不動産鑑定士試験は短答式試験、論文式試験の免除があり、下記の通りとなります。

①短答式試験の免除
短答式試験合格者は翌年、翌々年の2年間短答式試験が免除されます。

②論文式試験の免除
司法試験に合格者は民法、公認会計士試験に合格者は会計学及び合格した試験において受験した科目(民法または経済学)、大学教授、博士学位取得者は担当科目のの論文式試験の免除があります。

国土交通省 不動産鑑定士試験
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/kanteishi/shiken.html

不動産鑑定士試験の難易度と勉強時間

不動産鑑定士試験は、国家資格試験の中でも難易度の高い試験です。
短答式試験の合格率が30~35%、論文式試験は15%前後であり、総合の合格率は5%前後となります。

不動産鑑定士試験に合格するには

独学では難しいため、資格学校を利用する方が多いです。
通学、通信などの受講方法がありますが、好みに学習法に合わせると良いでしょう。

資格スクールの紹介

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