システム監査技術者
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システム監査技術者とは
被監査対象から独立した立場で、情報システムの監査を行う者であり、国家資格となります。
高度IT人材として、情報システムや組込みシステムを総合的に点検・評価・検証して、監査します。
システム監査技術者の就職先・活躍の場は、監査法人、SIer、企業の情報システム部、コンサルティング会社などとなります。
システム監査技術者試験
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/au.html
CISA(公認情報システム監査人)との違い
CISAとはISACAにより実施されている国際資格であり、情報システムの監査および、セキュリティ、コントロールに関する高度な知識、技能と経験を有するプロフェッショナルとして認定された資格として、国際的に評価を受けています。
システム監査技術者試験は、日本の経済産業省から認定される国家資格となります。
ISACA東京支部/公認情報システム監査人
https://www.isaca.gr.jp/cisa/
システム監査技術者試験合格のメリット
システム監査技術者試験合格によりシステム監査に関する専門知識が体系的に身に付くため、専門知識があると客観的に証明されるため、企業からは重宝されるでしょう。
また、システム監査技術者試験の合格により弁理士試験の選択科目、中小企業診断士試験の科目免除の対象となります。
特許庁 弁理士試験の選択科目が免除される情報処理技術者試験合格者の試験区分
https://www.jpo.go.jp/news/benrishi/document/ronbun-menjo-shikaku/03.pdf
中小企業診断協会 中小企業診断士第1次試験他資格等保有による科目免除
https://www.j-smeca.jp/attach/test/tashikakumenjyo_20170413.pdf
業務と役割
独立かつ専門的な立場で、情報システムや組込みシステムを監査する業務に従事し、次の役割を主導的に果たすとともに、下位者を指導します。
(1)情報システムや組込みシステム及びそれらの企画・開発・運用・利用・保守などに関する幅広く深い知識に基づいて、情報システムや組込みシステムにまつわるリスクを分析し、必要なコントロールを点検・評価する。
(2)情報システムや組込みシステムにまつわるコントロールを点検・評価・検証することによって、保証を与え、又は改善のための助言を行い、組織体の目標達成に寄与する、又は利害関係者に対する説明責任を果たす。
(3)(2)を実践するための監査計画を立案し、監査を実施する。また、監査結果をトップマネジメント及び関係者に報告し、フォローアップする。
システム監査技術者試験の受験資格
年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できます。
システム監査技術者試験の日程
案内書・願書配布 | 7月上旬から |
願書受付 | 8月中旬 |
試験(午前・午後試験) | 10月の第3日曜日 |
システム監査技術者試験の試験科目
午前Ⅰ 多肢選択式(四肢択一) |
・テクノロジー系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 |
午前Ⅱ 多肢選択式(四肢択一) |
・データベース ・ネットワーク ・セキュリティ ・システム開発技術 ・サービスマネジメント ・システム監査 ・経営戦略マネジメント ・企業活動 ・法務 |
午後Ⅰ・Ⅱ 記述式・論述式 |
・情報システム・組込みシステム・通信ネットワークに関すること ・システム監査の実践に関すること ・システム監査人の行為規範に関すること ・システム監査関連法規に関すること |
システム監査技術者試験は高度情報処理技術者試験であり、高度情報処理技術者試験の午前Ⅰ試験には免除制度があり、以下の条件のうち、いずれかを満たすと以降2年間にわたって午前Ⅰ試験が免除されます。
・応用情報技術者試験の合格者
・高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の合格者
・高度情報処理技術者試験または情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点を獲得した人
システム監査技術者試験の合格率
システム監査技術者試験は情報処理技術者試験で最高難度のレベル4に分類され、合格率は15%前後となっています。
システム監査技術者試験に合格するには
独学で合格することは可能ですが、資格学校を利用した方が効率が良いでしょう。
応用情報技術者試験の合格により、午前Ⅰ試験が免除されるため、試験の労力が軽減されます。
応用情報技術者試験の合格後にチャレンジするのも良いでしょう。